アフロ・アジア語族は存在するか?セム語族とハム語族とY染色体ハプログループJ及びE

言語
https://en.wikipedia.org/wiki/Egyptian_hieroglyphs#/media/File:Minnakht_01.JPG
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アフロ・アジア語族(アフロ・アジアごぞく、Afro-Asiatic)は、アラビア半島を中心とする西アジアおよび北アフリカに分布する語族。古くはセム=ハム語族(または「ハム=セム語族」)と呼ばれ、現在もこの語を使う学者もあるが、ひとつのまとまりをもつ「ハム語派」の存在は否定されている[1]

https://ja.wikipedia.org/wiki/アフロ・アジア語族

 昔の研究では、セム語族とハム語族が存在した。その後、セム語族とハム語族はアフロ・アジア語族として纏められた。しかし、遺伝学によると、北アフリカ及びサハラ以南のサピエンスはY染色体ハプログループEを持ち、セム人はY染色体ハプログループJを持つ。正確には、北アフリカ人はY染色体ハプログループE1b1bを持つ。

以下では、俺はアフロ・アジア語族に対する俺系統の認識を提示するつもりである。結論から言って、俺はセム語族とハム語族は存在すると認識する。そして、エジプト人(ハム人)はセム人に敗北して、言語交代(言語置換)が生じた可能性がある。ハムの民はセムの民に言語的にも宗教的にも(父系)敗北した。

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俺系統の認識

エジプト語(エジプトご)は、古代エジプト時代からイスラームの征服によってエジプトがアラブ化されるまでの間エジプトで用いられていた言語。アフロ・アジア語族に属する。ヒエログリフやそれを崩した文字、コプト語時代はコプト文字で書かれた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/エジプト語

 俺系統の憶測(仮定)1
もしある主体がY染色体ハプログループxを持つならば、その主体はxに対応するx語族を持つ。

 言い換えると、理想的な環境では、Y染色体ハプログループと語族は対応する。この時、もしエジプト人を含む北アフリカ人がY染色体ハプログループEを持つならば、彼らはEに対応する語族を持つ。その語族はハム語族(北アフリカ語族)である。なお、ニジェールコンゴ語族はY染色体ハプログループE1b1aに対応する。

しかし、言語学的な分類では、北アフリカにおけるY染色体ハプログループEはハム語族に対応していない。そこで、俺は上記の憶測を仮定1と置いて、俺は次の憶測を提示する。

 俺系統の憶測(仮定)2
 もし仮定1が否定されるならば、ある現象xが存在する。

 仮定1の否定は「ある主体がY染色体ハプログループxを持つ、かつその主体はxに対応するx語族を持ない」である。例えば、ある現象には、侵略や征服、宗教的な敗北、文明差、経済差がある。または、自己の言語を持たないが存在する。

Y染色体ハプログループEでは、「ある主体がY染色体ハプログループEを持つ、かつその主体はEに対応するE語族を持ない」という事実が存在する。上記の仮定2を適用すると、ある現象xが存在する。その現象xは、Y染色体ハプログループEの場合、イスラム教による征服やアレクサンドル大王による征服やローマ帝国による征服であった可能性がある。

個人的な印象では、イスラム教による敗北の結果、Y染色体ハプログループEには、言語置換が生じたように感じる。その結果、Eに対応する言語「ハム語族」が失われて、セム語族やアフロ・アジア語族に纏め上げられた。

エジプト人の本来の母語はエジプト語であり、イスラムの征服当時は初期コプト語とよばれるギリシャ語の強い影響を蒙った形のエジプト語が使用されていた。これは当時の東ローマ帝国の公用語がギリシャ語であったためである。イスラムの侵略と征服により、アラビア語が行政言語としてギリシャ語に取って代わり、エジプト人は新たなバイリンガリズムに晒されることとなった。およそ3~4世紀にわたって、コプト語を日常言語としアラビア語を公的な言語とするというバイリンガリズム(時にはかつての公用語であるギリシャ語をも加えたトリリンガリズム)が継続したが、次第にアラビア語が優勢となり母語置換を起こすようになった。下エジプトでは遅くとも11世紀までにはアラビア語が支配的となり、上エジプトでも14世紀までにはアラビア語が支配的な日常言語として使われるようになった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/アラビア語エジプト方言

 上記を見ると、エジプト人の言語には、印欧語族やセム語族による強い影響があるように思える。彼らはローマに支配されて、自己の言語を失い、さらにセム人に支配されて、自己の言語を失ったように感じる。その結果、エジプト人の言語がセム人の言語にひとまとめにされた可能性があるようにも思える。

アフロ・アジア語族にはセム語派エジプト語派ベルベル語派チャド語派クシ語派オモ語派の6つの語派があるが、このうちエジプト語派の言語はすべて消滅した。

https://ja.wikipedia.org/wiki/アフロ・アジア語族

 上記では、エジプト語派の言語は全て消滅したと書かれている。エジプト語とセム語族を比較する場合、ローマ帝国の前や青銅器時代のエジプト語の発音を考える必要があるように思える。また、古代エジプト語の発音は不明であるようにも思える。

 俺系統の憶測(仮定)3
 もしある主体がY染色体ハプログループEを持つならば、その主体は膠着語を持つ。

 上記を拡張すると、俺はEをAやBやCやDやEやGやHに置き換えることができる。IJK系統は膠着語を持たないように思える。ニジェール・コンゴ語族の一部には、膠着語が存在するはずである。さらに、俺は憶測4を提示する。

俺系統の憶測(仮定)4
 もし仮定3が否定されるならば、ある現象xが存在する。

 現在のエジプト語は膠着語でない。つまり、「ある主体がY染色体ハプログループEを持つ、まつその主体は膠着語を持たない」である。この事実は仮定3に反している。仮定4を適用すると、ある現象が存在する。その現象は上記と同じセム人による宗教的な敗北かローマ人による征服の結果であるように思える。または、エジプト人が言語的な境界に無頓着であったかである。

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