Y染色体ハプログループと言語には、何らかの関係がある。以下では、俺は膠着語及び屈折語及びY染色体ハプログループに関する思考の規範(推論)について述べるつもりである。俺は次の推論を提示する。
ある主体がY染色体ハプログループAやBやCやDやEやHやGを持つならば、その主体は膠着語を話す。もしある主体がY染色体ハプログループIJKを話すならば、その主体が屈折語を話す。ただし、これらは理想的な環境で成立する。
膠着語と推論
俺系統の推論1
ある主体がY染色体ハプログループAやBやCやDやEやHやGを持つならば、その主体は膠着語を話す。
逆では、もしある主体が膠着語を話すならば、その主体がY染色体ハプログループAやBやCやDやEやHやGを持つ。ただし、より正確には、AとBは除外される。
A系統とB系統
ブッシュマンはY染色体ハプログループAを持つ。ピグミーはY染色体ハプログループBを持つ。彼らの言語が膠着語であるのかは不明である。ブッシュマンはコイサン諸語を話し、ピグミーはハヅア語を話す。
C系統
Y染色体ハプログループC系統には、アボリジニとモンゴル人(ツングース系?)がある。アボリジニはY染色体ハプログループC12b2を持つ。アボリジニはオーストラリア諸語を持ち、この諸語は膠着的である。
モンゴル人はアルタイ諸語、またはモンゴル語族を話す。モンゴル人はY染色体ハプログループC2系統を持つ可能性がある。ツングース系民族はY染色体ハプログループC2系統を持つ。また、朝鮮語も膠着的である。朝鮮人の一部はY染色体ハプログループC2系統を持つ。
D系統
D系統には、アンダマン人や縄文人(大和民族)やチベット人がある。チベット語は膠着的である。オンガン語族及び大アンダマン語族は膠着的である。同様に、日本語も膠着的である。
E系統
E系統には、北アフリカ人とネグロイド人種の一部(E1b1a)が存在する。北アフリカ人の言語はセム人の言語によって書き換えられた可能性がある。つまり、言語置換が生じた可能性がある。また、E1b1aの言語も不明であるように思える。例えば、ニジェールコンゴ語族のズールー語は膠着的である。
G系統
G系統には、アナトリア農耕民(初期欧州農耕民)が存在する。彼らはY染色体ハプログループGを持っていた。しかし、彼らの言語は不明である。
俺の印象では、バスク語が彼らの言語の可能性がある。なぜなら、イベリア半島には、アナトリア農耕民が存在した。しかし、4000年前に、彼らのY染色体ハプログループと言語は西部草原牧畜民によって置換された可能性がある。
また、コーカサス地域には、Y染色体ハプログループGとコーカサス諸語がある。このコーカサス諸語は膠着的である。
H系統
H系統には、ドラヴィダ人が存在する。ドラヴィダ人はY染色体ハプログループHを持つ。ドラヴィダ語族は膠着語である。
屈折語と推論
俺系統の推論2
もしある主体がY染色体ハプログループIJK系統を話すならば、その主体は屈折語を話す。
逆では、もしある主体が屈折語を話すならば、その主体はY染色体ハプログループIJK系統を持つ。場合によっては、俺は屈折語を非膠着語と置き換える。なお、I系統及びL系統及びT系統の言語は不明である。
J系統
J系統には、トルコ人から中東人や一部のペルシャ人がある。彼らはY染色体ハプログループJを持つ。彼らの言語はセム語族である。アラビア語は屈折語である。
R系統
R系統には、欧州人やペルシャ人の一部やインド人の一部がある。彼らはY染色体ハプログループR1系統を持つ。彼らの言語は印欧語族である。印欧語族は屈折語である。
O系統
O系統には、漢民族や東南アジア人がある。漢民族はY染色体ハプログループO2a系統を持つ。東南アジア人はY染色体ハプログループO1系統を持つ。O系統の言語には、オーストロネシア語族やオーストロアジア語族がある。これらの言語が屈折的であるのかは不明である。俺の印象では、これらの言語は少なくとも膠着的でないように思える。
MS系統
おそらく、MS系統には、メラネシア人やパプアニューギニア人がある。彼らの言語はトランス・ニューギニア語族である可能性がある。
Q系統の言語
Q系統には、アメリカ先住民がある。しかし、彼らの言語系統は不明である。
N系統
例外はウラル語族である。ウラル語族は膠着語である。経験的には、ウラル語族はY染色体ハプログループNに対応している。N系統には、フィンランド人やアヴァール人やシベリアの民が存在する。
例外
俺系統の推論3
もし推論1が成立しないならば、現象xが存在する。もし推論2が成立しないならば、現象xが存在する。
推論1の否定は「ある主体がY染色体ハプログループAやBやCやDやEやHやGを持つ、かつその主体は膠着語を話さない」である。推論1には、Y染色体ハプログループEに関する言語置換の可能性がある。北アフリカ人の言語はセム語族に置換された可能性がある。その結果、北アフリカ人の言語は屈折的になった。
推論2の否定は「ある主体がY染色体ハプログループIJK系統を持つ、かつその主体は屈折語を話さない」である。推論2には、Y染色体ハプログループNに関する言語置換の可能性がある。Y染色体ハプログループNの言語はY染色体ハプログループC2系統の言語に置換された可能性がある。その結果、ウラル語族は膠着語になった。