ローマ帝国って過大評価されてませんか?近代以降はヨーロッパ・アメリカが中心だから、その先祖ということで過大評価されてませんか?実際は同時代の「漢」のほうが圧倒的に大国だったと思います。
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以下では、俺はローマ帝国が過大評価であった可能性があると提示するつもりである。ローマ帝国の時期には、漢帝国やパルティアやササン朝ペルシアが存在した。
短所
・時期と面積
俺の認識 イタリア半島の統一の時期は比較的に遅く、かつその面積は小さい。
イタリア半島の統一の時期は2300年前である。また、統一された地域はイタリア半島である。俺はこの時期を遅いと審判する。俺はこの面積を小さいと認識する。
同時期の漢帝国やパルティアと比較しても、ローマの面積は漢帝国やパルティアに非常に劣る。さらに文明を考慮すると、殷王朝は3600年前に、イタリア半島と同じ程度の面積の王朝を作っていたように思える。さらに、エジプトやメソポタミアと比較すると、2000年から3000年遅れている。また、2500年前のアカイメネス朝ペルシアと比較しても、イタリア半島の統一は遅すぎる。
国家同士で比較すると、ローマ帝国は漢帝国やペルシャやメソポタミアに劣っていないように見える。けれども、漢帝国やペルシャやメソポタミアは彼らの文明を彼らの父系先祖から受け継いできて、彼らの国家を形成した。一方、ローマという国家は彼らの母体となる自己の文明を持っていなかったように見える。
・継続性
俺の認識 ローマ帝国は継続性を持たなかった。
ローマは2300年前から1500年前まで、およそ800年継続した。この期間はペルシャや漢帝国よりも長い。しかし、ローマ帝国は崩壊した後に、彼らの文明を継続させることができなかったように見える。一方、ペルシャや漢帝国は彼らの王朝それ自体が滅亡するとしても、類似した国家が再生してきた。
この継続性の欠如はアレクサンドロス大王の帝国に類似する。俺はこの継続能力の欠如を強いが脆いと審判する。ローマ帝国もアレクサンドロス大王の帝国も遊牧民の国家のように、継続性や維持能力を持っていなかったように思える。
どんなに立派な砂の城を砂浜の上に建設するとしても、もしその城を維持できないならば、その建設は無意味である。文明の維持の欠如は女系社会や母系社会を連想させる。母系社会や女系社会が評価されないのは、その社会が維持されずに生存競争に敗北してきたからである。
・自己のソサエティの欠如
俺の認識 ローマ帝国は自己のソサエティを持たなかった。
セム人はユダヤ教やキリスト教やイスラム教という自己のソサエティを創造した。東洋文明は儒教という自己のソサエティを創造した。孔子はY染色体ハプログループC2、またはO2a系統を持っていただろう。また、アジア地域は仏教という自己のソサエティを創造した。しかし、ローマ帝国も西洋文明もアーリア人も自己のソサエティを創造していない。
ローマは牧歌的な印欧神話を持っていたが、彼らは地中海文明の基盤になるソサエティを形成することができなかった。ローマ神話もギリシア神話も道教や日本神話のような神話である。それらは固有の民族と世界に対する父系の認識を民に授けるが、それらは強力なソサエティを形成するものではないだろう。