抱合語とは何であるか?〜アイヌ語と抱合語をわかりやすく〜

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抱合語(ほうごうご、包合語とも書く)は言語類型論における言語の分類の1つ。単語、特に動詞に他の多数の意味的または文法的な単位が複合され、文に相当する意味を表現しうるような言語を指す。これに該当する言語はシベリアからアメリカ大陸にかけて特に多く分布する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/抱合語

 以下では、筆者は抱合語に対する彼系統の認識を提示する。ただし、彼は抱合語の提示をここで実行しない。また、たとえ読者が上記の文章を眺めるとしても、彼らは抱合語が何であるのかを感覚的に把握しない。

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1.0 抱合語

1.1(定義)
抱合語は格及び格を表現する順序を持たない言語である。

抱合語は主格や目的格を持たない。そのため、抱合語は単語の羅列に見える、または単なる単語の羅列がある種の文を形成しているように見える。また、印象としては、抱合語では、単語と文の境界が曖昧であり、単語と文が未分化であるように見える。

例えば、日本神話には、高御産巣日神という神が存在する。この長い単語は抱合語的である。なぜなら、この単語はおそらく何らかの文を意味している。高御という尊称を除くと、英語では、A kami gives birth to kamis. になるように思える。

本来であれば、産巣日神はある種の文や関係代名詞による名詞化になるはずである。しかし、抱合語は格を持たないので、文が単語のように見えたり、単語が文のように見えたりする。つまり、抱合語的な産巣日神は「kami-umu-kamigami(kami-musubi-kamigami)」である。

ただ、順序が単語と文では逆転しているので、大和民族はこれが単語であることを認識する。日本語では、関係代名詞が使用されないが、順序を変えて、関係代名詞を表現する。

2.0 抱合語的世界

図2.0

2.1(著者系統の認識)
抱合語は世界に対する人間の原初的な認識を表現している。

基本的に、原初的な認識は未分化である。その認識では、何が何に作用しているのかが不明瞭である。主語と動詞と目的語が互いに密接に関わり合っている。そのため、人間はその世界を分解して、主格や目的格を与えて、正確に表現する。この時、彼らは屈折語や膠着語による格の表現を必要とする。

しかし、抱合語では、話者は未分化な状態をそのまま表現している。この時、単語が文のように見える。ある現象を一枚の用紙(paper)と仮定すると、屈折語や膠着語では、話者はその一枚の用紙を分解して、主語と動詞と目的語を表現する3枚の用紙に分解して、並べ替えて、その現象を表現しようとする。記号で書くと、[現象x]=[主語]+[動詞]+[目的語]。上記の例では、[現象x]=[車(kurumaga)]+[動く(ugoku)]。

一方、抱合語では、話者はその一枚の用紙をそのまま表現する。話者はその一枚の用紙をいつくかに分解して、表現しようとしない。記号で書くと、[現象x]=[主語動詞目的語]。抱合語が表現するのは、現象それ自体である。上記の例では、[現象x]=[車動く(kurumaugoku)]。

2.2(抱合語の再定義)
以下では、著者は抱合語を再定義する。
 2.21(抱合語の定義)
 抱合語は未分化文を持つ言語である。
  2.211(未分化文の定義)
  未分化文はある現象がそれぞれの格に分解されない文である。
  2.212(分化文の定義)
  分化文はある現象がそれぞれの格に分解される文である。
  2.213(文の拡張された定義)
  文は言語による現象の表現である。
  2.214(補足)
  なお、ここでは、ある現象が順序立てて分解されることも格に分解されると仮定する。

上記をまとめると、抱合語はある現象がそれぞれの格に分解されない文を持つ言語である。そこでは、現象が未分化な状態でありのまま表現される。言い換えると、未分化文はある現象がそれぞれの格に分解されないで、ある現象がそのまま表現される文である。一方、分化文はある現象がそれぞれの格に分解されて表現される文である。

また、主語や目的語や述語を格に無関係と仮定すると、文の定義は主語と述語、または主語と動詞を持つ文字列であるとすることができるかもしれない。この時、車動く(kurumaugoku)には、主語「車」と動詞「動く」が存在するので、この文字列はある文である。また、読者及び著者はこの文字列を文を表現する単語、またはある現象を表現する一つの単語とも解釈することができるかもしれない。著者はこの種の文を「単語文」と便宜的に呼ぶ。

図2.1

2.3(抱合の分類)
 2.31(文抱合)
 文抱合は現象全体がそれぞれの格に分解されない抱合である。
 2.32(目的抱合)
 目的抱合は動詞と目的語がそれぞれの格に分解されない抱合である。

文抱合の具体例は上記の図2.0である。現象全体が抱合されているので、現象全体が一つの単語で表現される。

図2.1の左上が文抱合である。図2.1の左下が目的抱合である。目的抱合では、目的語の水と動詞の飲むが抱合されて、水飲む(mizunomu)になっている。SVOの場合、水飲む(mizunomu)は飲む水(nomumizu)になる。なお、右は完全な膠着語であり、現象がそれぞれの格へときちんと分解されている。

電飛

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