エーゲ文明 まずエーゲ海域が交易のルートとして早くから発展し、オリエント文明の影響を受けながらエーゲ文明が生まれた。その前半はクレタ島を中心とした海洋文明であり、クレタ文明といい、後半は本土のミケーネを中心としたミケーネ文明とされる。ともに青銅器文明であるが、クレタ文明はギリシア人ではないアジア系の海洋民族が作った海洋国家であり、インドヨーロッパ語族のギリシア人が前２０００年紀を通じて長期にわたって南下してギリシア本土に定住しミケーネなどの小王国を作った段階がミケーネ文明である。それぞれ線文字Ａと線文字Ｂという文字も使用しており、後者は解読されている。
http://www.y-history.net/appendix/wh0102-000.html
およそ前１６００年ごろからギリシア本土ミケーネを中心に形成された文明で、古代ギリシアの青銅器文明であるエーゲ文明の前半をクレタ文明と言うのに対し、その後半をいう。前１２００年頃に鉄器が使用されるようになったことにより、消滅したと考えられる。ミュケナイ時代ともいう。およそ前１６００年頃～１２００年の間に、北方からギリシア本土とエーゲ海域に南下してきたギリシア人の第一波とされるアカイア人が、ペロポネソス半島のミケーネなどを中心に高度な青銅器文明を築き、次第に先行のクレタ文明を征服しながら古代文明を形成していった。これがエーゲ文明の後段にあたるミケーネ文明である。その成立時期は、前１４００年頃とする説もある。
http://www.y-history.net/appendix/wh0102-015.html
古代ギリシアでは、ミノア文明の後、ミケーネ文明が生じた。ミノア人はアーリア人でなかった。上記によると、ミケーネ人（アカイア人）は印欧語族を持つアーリア人と考えられているように見える。なお、イオニア人はアカイア人の分派であるらしい。
大雑把にいうと、ミケーネ文明とヒッタイトは同じ時期に生まれ、同じ時期に滅亡した可能性があった。そして、両者ともに印欧語族を話していた可能性があった。違いはミケーネ文明は青銅器文明であり、ヒッタイトは鉄器であった。
ミケーネ人（アカイア人）
In their archaeogenetics study, Lazaridis et al. (2017) concluded that the Minoans and the Mycenaean Greeks were genetically highly similar – but not identical – and that modern Greeks descend from these populations, ultimately proving the genetic continuity between these civilizations and modern Greeks.[229][230][231][232] The same study also stated that at least three-quarters of the DNA of both the Mycenaeans and the Minoans came from the first Neolithic-era farmers that lived in Western Anatolia and the Aegean Sea (Mycenaeans ~74–78%, Minoans ~84–85%) while most of the remainder came from ancient populations related to the Caucasus Hunter-Gatherers and Neolithic Iran (Mycenaeans ~8–17%, Minoans ~14–15%).[229] Unlike the Minoans, the Mycenaeans had also inherited “~4-16% ancestry from a ‘northern’ ultimate source related to the hunter-gatherers of Eastern Europe and Upper Palaeolithic Siberia, introduced via a proximal source related to either the inhabitants of either the Eurasian steppe or Armenia.”[229][233] Among the Mycenaeans, one male sample was found to belong to Y-DNA J2a1 and mtDNA X2, while three female samples to mtDNA X2, X2d and Hrespectively.[229]
https://en.wikipedia.org/wiki/Mycenaean_Greece#Genetic_studies
上記によると、ミケーネ人（アカイア人）はミノア人に遺伝的に類似した。彼らは初期欧州農耕民に遺伝的に近かった。この農耕民はY染色体ハプログループG2aを持っていたはずである。つまり、ミケーネ人の人種はコーカサス人種であった。ミケーネ人の小人種は地中海小人種、または中東小人種であった。その他には、コーカサス狩猟採集民と古代イラン人？に近かった。
また、ある雄はY染色体ハプログループJ2系統を持っていた、この系統はフェニキア人の系統に近い。ただ、俺の印象では、ミケーネ人もまたY染色体ハプログループG系統を持っていた可能性があるように思える。
さらに、翻訳が間違いでなければ、ミノア人と異なり、ミケーネ人は東欧及びシベリアの狩猟採集民の先祖を持っていた。上記の文章のみからは、この先祖が西部草原牧畜民のそれであるのかは不明であるように感じる。
ミケーネ・ギリシャ語 (ミュケーナイ・ギリシャ語) とはギリシャ本土、クレータ島、キュプロスで紀元前16世紀～12世紀に話されていた、ギリシャ語の中で最も古い言語である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ミケーネ・ギリシャ語
また、上記によると、ミケーネ語は古代ギリシア語であるらしい。しかし、上記のY染色体ハプログループJ2やミノア文明における言語を考慮すると、ミケーネ語が本当に印欧語族であったのかは断定できないように感じる。当然、少数のY染色体ハプログループR1bが南下して、牧歌的な農耕民を支配して、言語置換が生じた可能性もあっただろう。
誰がアテネを作ったのか？
ドーリア人の一派のスパルタ人はペロポネソス半島のエウロタス河畔に居を定め、周辺を征服しながら、服従した人々をヘイロータイという奴隷身分か、ペリオイコイとよばれる半自由民（重い貢納の義務を負わされた小作農）としていった。その過程で前７世紀から前６世紀半ばまでに出来上がった軍国主義体制は、伝説的な指導者の名前をとってリュクルゴスの制といわれている。ドーリア人が先住民を征服してできたポリスであるスパルタは、イオニア人が建設したアテネに対抗する勢力として、ギリシア史の両輪として続くことになる。
http://www.y-history.net/appendix/wh0102-020_2.html
一般的には、古代ギリシア人がアテネ（アテナイ）を作ったと考えられているように見える。また、古代ギリシア人はスパルタも作ったと考えられているように思える。しかし、俺の印象では、ミケーネ人がアテネを作って、ドーリア人と呼ばれたアーリア人（西アーリア人）がスパルタを作ったように感じる。当然、ドーリア人と海の民の後のミケーネ人は互いに交雑しただろう。その時、Y染色体の置換が発生したかもしれない。
ミケーネ人（アカイア人）とドーリア人は異なるY染色体ハプログループと異なる遺伝子を持っていた可能性がある。ミケーネ人はミノア人に近く、彼らはY染色体ハプログループGやJ2を持っていて、初期欧州農耕民に近かった。一方、ドーリア人はミケーネ人よりも西部草原牧畜民に遺伝的に近く、Y染色体ハプログループR1b、またはR1aと印欧語族を持っていた。つまり、ドーリア人はローマ人に遺伝的に近かった。
上記のスパルタは非常にローマ的である。だらに、彼らは奴隷を所有して、軍国主義を採用した。この性質はミノアやミケーネ的な農耕民族的でないように感じる。言い換えると、スパルタの性質は牧畜民族的であり、それは西部草原牧畜民的である。アテネとスパルタは戦争しているが、彼らは異なる民族であったように感じる。
古代ギリシアの代表的なポリス。典型的な民主政治が展開され、前５世紀にペルシア戦争に勝利、デロス同盟の盟主として全盛期となる。前５世紀末、スパルタとのペロポネソス戦争で敗れ、ギリシアの覇権を失ったが、その後もギリシア文明の中心都市として存続した。
http://www.y-history.net/appendix/wh0102-043.html
アテネという都市の性質は民主制であり、スパルタと異なる。個人的には、初期欧州農耕民の遺伝子や対応する人間性が民主制を導いているように思える。一方、アーリア人の政治体制は軍事制かつ王政であり、スパルタやローマ軍政に近いように思える。
初期欧州農耕民の遺伝子の過多がスパルタとアテネを区別する。それが少ないと、東欧白人のような政治体制を形成する。それが多いと、アテネや西欧のような民主的な政治体制を形成する。
また、ローマと比較すると、ギリシアは文明的であった。さらに、スパルタと比較すると、アテネは文明的であった。なぜなら、ギリシアはローマよりも初期欧州農耕民の遺伝子の影響が強く、アテネはスパルタよりも初期欧州農耕民の遺伝子が強かった。または、初期欧州農耕民の遺伝子とJ2系統の遺伝子の影響が強かった。
